深見邸




慶応 2 年 (1866) に建てられた建物の改修計画です。この地方の建築様式をとどめたこの建物は、往時の職人の技が今なお息づき、「もの」 「心」が折り合いをつけて存在していました。

古い軸組を優先的に継承し、 全体の骨格を決め、腐って使えない部材は既存の寸法のまま差し替えました。 民家の力強さの中に数寄屋的な線の細さで空間に融け込ませています。

増改築した部分は整理され、本来あった空間を取り戻し、古い空間との調和の中で、現代的な生活の場につくり替えることができました。


〈 受賞歴 〉
1989年 第6回増改築コンクール 日本住宅リフォームセンター理事長賞


〈 掲載歴 〉
1989年 家庭画報誌11月号
1990年 住宅特集誌11月号


所在地:高知県南国市
竣工年:1989年
主要用途:住宅
構造規模:木造2階
延床面積:183.2㎡