双軸の舎
「双軸の舎」は旧家を再生したもので、以前は南北に細長い道路沿いの敷地の南端に店舗併用の母家、北側に離れ、その間に倉庫と畑と駐車スペースという佇まいでした。
再生のプランは、離れの建て替えと母家への連結、そして母家と店舗の改修です。手法は既存の骨格を成す構造材をそのまま残し、新たに求められる平面を軸線に添って書き重ねることで、両者の間に生ずる「ズレ」た部分をデザインするところにありました。
“過去と現代/内と外/公と私/住宅と店舗”の双方向の「輪郭」を損なうことなく保ち、重層させてゆくこと。即ち整然としたものではなく、適度な不協和を持ち込むことで内的エネルギーを喚起させようと意図しています。
〈 受賞歴 〉
2000年 第17回住まいのリフォームコンクール 総合部門優秀賞
2001年 第11回甍賞瓦屋根設計コンクール 金賞 建設大臣賞
〈 掲載歴 〉
2000年 建築知識誌7月号
2000年 新建築誌12月号
所在地:高知県香南市
竣工年:2000年
主要用途:住宅兼店舗(Rue Cafe)
構造規模:木造2階
延床面積:220.63㎡